計量リポート

第2回 計量リポート「商品量目検査状況」

平成25年度

私たちの日常生活に欠かせない「はかる」ということをクローズアップしてお届けします。
普段なにげなく使用している「はかる」という言葉。生活で欠かせないものと言えば、電気・ガス・水道のメーターが思い浮かぶことでしょう。これらには、家ごとに計量メーターがついていて、使用量や料金の算出基準となる大切な計量器です。

食料品の正確な計量販売維持のために、横浜市計量検査所では、定期的に百貨店やスーパーなどを訪問し、商品量目の検査を実施しています。
今回、訪問したお店は、スーパーマーケット。店内を見渡すと、魚・肉・野菜・惣菜など量り売りしている商品がいっぱいありますね。この量り売りしている商品の内容量と表示が正しいかどうかを検査するのが今回リポートの量目検査です。まずは、商品のピックアップから。検査員は、次々と検査を行う対象商品を買い物かごに入れていきます。

肉、野菜、魚などを、計量検査員が手に取っている写真です

今回は、上の商品の他にも、ステーキ用のお肉、カボチャ、生姜、シラス、から揚げ等、10種類以上の商品をピックアップしました。

商品を計量検査機器に載せ、表示された重さと実際の重さに違いがないか、検査しています

そして、対象商品の計量です。計量法で許された誤差範囲内(下表参照)かを調べています。

商品に添付されている食品表示のラベルの例。「国産牛、100グラムあたり100円、内容量200グラム・200円、消費期限○年○月○日

ここで、量目検査を簡単に説明します。
例えば、スーパーでお肉を買うと、上の図のように、内容量がグラム表示されているラベルを見かけますね。
これは、トレイやラップなどの重さを除いた商品のみの重さを表しています。量目検査は、この内容量表示が正しく表示されているかを確認するために、実際に店頭に並んだ商品をピックアップして計量します!
ここで、なぜこのような量目検査が必要なのかを横浜市の検査員に伺いました。
「量目検査は、事業者が正しく計量を行い、消費者の利益を損なわないようにする目的があります。
お店も、内容量が不足しているとお客さんに迷惑をかけるだけではなく、お店の信用をなくしてしまいます。この制度は、安心で豊かな消費生活の確保のためにあります。」ということでした!
また、内容量不足の主な原因について聞くと、全体の約75%がパック詰めの際の作業を行っている人の設定ミスだそうです。風袋(ふうたい)(ラップ、トレイ、タレ等)重量の引き忘れ、風袋重量の設定ミス、違う大きさのトレイを使用など。注意をすれば防げるものだということでした。
多くの商品を扱い、設定も複雑な現場作業のため、作業を行っているベテランの方でも、意外と気が付かず、間違った設定をしている場合もあるそうです。
このように横浜市の量目検査は、定期的に計量の現場に立ち入り、適切な計量器の使用方法などを説明し、適正計量を推進しています。また、仮に計量法で許された範囲を超えて商品の量が少なかった場合には、その原因を調べ、再計量して店頭に出すように指導を行っています。
ちなみに、「今日の量目検査の結果は?」と尋ねたところ、「量目不足もなく、良好でした。」とのこと。
なるほど、安心してお買い物ができるということですね!
正しい計量は、取引や証明、健康管理などのために大切な役割を果たしています。そのため、計量法で計量の基準を定めたり、「はかり」の精度を確認するための定期検査などがあります。

商品分類許される誤差(量目公差)
精米、食肉、お米、菓子、豆類等 50g超から100g以下=2g
100g超から500g以下=2%
野菜、漬物、魚介類、麺類、果物、海藻等 50g超から100g以下=3g
100g超から500g以下=3%
醤油、食酢、洋酒等の体積商品 50ml超から100ml以下=2ml
100ml超から500ml以下=2%


【参考】対象商品の量目公差  計量法では、内容量が少ない場合のみ規制しています。

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